2010年08月20日

鯛よし百番

強烈な日差しの中、新今宮の駅を降りると、目の前にくず鉄と化したフェスティバ
ルゲート。この街に遊園地は似合わない。浮浪者の間を通ってアーケードの商店
街を行く。きれいな女性がカウンターの中にいるが、絶対入りたくない雰囲気の
謎の立ち飲み屋、入り口ガラスの割れた不気味なキャバレー?、よくわからない
喫茶店、天丼350円の手書きの看板などを横目に進む。ベルも鳴らさない自転
車がつっこんでくる、一瞬たりとも気の抜けない、商店街を抜けると、そこは大阪、
いや日本が誇る遊郭街「飛田新地」

食事をしているお客が女給と恋に落ち、自由恋愛を楽しむ、という建前の料理屋
が並ぶ。その数100以上もあろうか、どの店もドアが開けっ放しで、その辺のア
イドルや女優が逃げ出すくらいの美しい女性が、やり手婆と共に座っている。
ほんとにきれいだ。「他を見ている間にこのコ居なくなっちゃうよ、お兄さん上がっ
てって」という誘惑ビームを必死で交わし、やっとの思いで本日の目的地、「鯛よし
百番」へ。

ここは、昭和の初期に建てられた遊郭をそのまま料亭にしたもので「文化庁登録
有形文化財」に登録されている。店にはいると、遊女の顔見せ場であったろう、
舞台があり、その奥には陽明門と待合室。宴会場にはたいこ橋を渡っていく。
2階は、遊女と過ごす個室が並ぶ。我々は、すばらしい天井絵、ふすま絵の宴
会場へ。100年前の雰囲気を味わいながら、先ほどの誘惑ビームについて
意見交換。酒を酌み交わしたあと、三々五々それぞれの目的地へと旅だった
のであった。

鯛よし百番
鯛よし百番
鯛よし百番




サングラス飛田新地の路地曲がる   猛虎


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Posted by 亜流里  at 19:39 │Comments(0)今日の俳句

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